お電話でのお問合せ・ご相談はこちらへ

075-812-0290

乾癬は、体の免疫バランスの異常によっておこる「皮膚の炎症」と「表皮の新陳代謝の異常」の2つの側面を持ちます。皮膚の最外層である表皮は28日周期で新しく入れ替わっていますが、乾癬では健康な皮膚の10倍以上の速さで代謝されるため、皮膚が厚く盛り上がり、いわゆるフケとなってはがれ落ちます。

 乾癬は人にはうつりませんが、皮膚をこすったり、かいたりする刺激で新たな症状が出現する特徴があります。乾癬の原因ははっきりとはわかっていません、乾癬になりやすい遺伝的な要因に、さまざまな環境因子が複雑に関係しているといわれています。

 乾癬の治療には、大きく分けて4種類あります。外用療法、光線療法、内服療法、注射療法(生物学的製剤)です。これらを重症度やライフスタイルに合わせて選択していきます。

感染の治療について 

【外用療法】炎症を抑えるステロイド外用剤、皮膚の細胞の過剰な増殖を抑える活性化ビタミンD3外用剤、ビタミンD3外用剤+ステロイド剤の配合剤などがあります。症状が強いときは配合剤を使用し、紅みや鱗屑(りんせつ:皮膚のめくれ)が落ち着いてきたらビタミンD3製剤単独に変更していきます。難治性の頭部の皮疹には、外用後シャンプーとして洗い流せるタイプのステロイド剤もあります。

 【光線療法】過剰な免疫機能を抑え、皮膚の炎症を鎮める作用があります。外用剤や一部の内服剤などと組み合わせて治療します。最初は、週に1-2回照射するほうが治療効果がしっかり出ます。症状が落ち着いたら2-4週ごとの照射に減量していきます。照射による通院がむつかしい方には、夏季に日に15分ほどの日光浴を勧めていますが、日光にて皮膚が赤くなる方などは医師に相談してからにしてください。当院では、NB-UVB照射器とエキシマライトを完備しています。

 【内服療法】としては、PDE4阻害薬、レチノイド製剤、免疫抑制剤、メトトレキサート,

生物学的製剤の4種類があります。

PDE4阻害薬は、2016年に本邦にて承認されています。PDE4(ホスホジエステラーゼ4)という酵素が細胞内のcAMPに作用し炎症性サイトカインの産生を抑制し、乾癬の皮膚および関節症状を改善させます。過剰に働いている免疫システムを正常化させる作用があります。皮膚、関節、爪、かゆみにも効果があり、副作用は比較的少ないお薬になります。効果がでるのに3か月と少し時間がかかります。関節症性乾癬にも適応があります。

レチノイド製剤は、ビタミンA誘導体であり、皮膚の異常な増殖を抑え、正常な皮膚を形成させる経口角化治療薬です。比較的早く効果が現れます。副作用とて、口唇や皮膚が薄くなることがあり、口唇炎などが出現することがあります。また、経過中は定期的な採血検査が必要です。このお薬は胎児に奇形を起こさせる性質があるため、妊娠する可能性のある女性には処方いたしません。男性は投与中止後6か月間の避妊が必要になります。

シクロスポリンは、20年にわたり乾癬治療に用いられている免疫抑制剤です。効果は非常に早く現れます。治療はシクロスポリンの血中濃度を見ながら用量を調節していきます。副作用としては、長期投与にて腎機能の悪化や高血圧などがおこる危険性がありますので、休薬期間をもうけながら使用します。定期通院が必要であり、重症例や関節症性乾癬に適応があります。

・葉酸代謝拮抗薬であるメトトレキサートは、20年以上関節リウマチの第1選択薬として使用されてきました。2019年3月に乾癬に承認され、重症型の乾癬や乾癬性関節炎に適応があります。免疫抑制作用と抗炎症作用があります。

 【生物学的製剤】免疫にかかわる特定のサイトカインや受容体を標的としたお薬で、生物が産生するたんぱく質をもとに作られた薬剤です。既存の治療を行っても治りにくい難治性の方が適応となります。3か月おきに皮下注するものから、2-4週間おきに自宅での自己注射するもの、内服薬まで、現在19種類以上あります。こちらは生物学的製剤の使用が承認された病院での加療となります。既存の治療を行っても難治な方は、関連病院を紹介させていただきます。

どの治療にも有効性と副作用や注意点がありますので、診察にてご相談ください。

お電話でのお問い合わせはこちら

      受 付 時 間
月・水・金:午前9時~12時半 午後17時半~19時半
  火  :午前9時~19時半
  土  :午前9時~12時半
上記の診察時間内にお問い合わせをお願いいたします。

       休 診 日
土曜午後・木曜・日祝日

075-812-0290

   お問合せ    ご相談はこちら

お電話でのお問合せはこちら

075-812-0290

休診日:木曜・日曜・祝日

お問合せはこちら